生活基盤の立ち上げ

9月は主に生活基盤の立ち上げに従事していた。9月10日から15日までSouth Kensingtonのホテルに滞在しながら、携帯電話回線の契約、現地住居の契約、子どもの小学校への申し込みを実施した。 West Actonの現地住居に入居後は、インフラ(電気・水道・ガス・インターネット)の契約、銀行口座の開設、Council Taxの手続き、かかりつけ医の登録を実施した。 契約した物件は家具付きではあるが、入居直後はいろいろと入り用で、寝具や台所用品などの調達に数日を要した。

大学では、研究活動を開始するための事務的な準備を進めた。Sponsored Researcherとして活動するための面接や、大学のアカウント・メールアドレスの開設、居室の鍵の受け取りを行った。 9月上旬、Dante先生とは3度大学に来ていただき打ち合わせを実施していただいた。そこでは、先生および同研究室に滞在中のAlexander Vladimirsky先生に、2年間で取り組みたいテーマについて聞いてもらい、進むべき方向性や読むべき論文について助言をいただいた。 30日には、学内のオープンな研究ディスカッションのイベントに参加させていただく予定であり、本留学期間のアウトリーチ活動の第一歩として取り組む予定である。

渡英初日のトラブル

渡英初日から3日目まで電車・地下鉄のストライキがあった。事前に予告されていたため、空港からのタクシーを予約していたが、あいにく合流できず、代わりのタクシーに乗るまでに1時間近く悪戦苦闘した。 また、ホテルからバスで近隣施設に移動後、帰りのバスがなかなか来ず、2時間近く寒空の下で待つ必要があった。公共交通機能が頑健な日本とは異なる環境での生活が始まることを象徴する出来事だった。

住居契約の重要性

子どもの学校は申請後受理されるまで時間がかかる。25日現在、まだ連絡を受け取れていない。渡英直後に一日中妻に世話をお願いするわけにもいかず、今月は午前在宅→午後通学のようなサイクルで生活を送った。学校決定までの期間については運次第なところもあり、個人でできることとしては、なるべく早く申し込む、そのためになるべく早く住居の契約をする、ということに尽きる。

また、銀行口座の開設にも賃貸契約が必要であった。Wiseと呼ばれる国際送金アプリでは、ポンド建ての銀行口座番号が取得でき、日本にいながらにして現地銀行口座を開設できる。しかし、このままでは口座に紐づく住所が日本の住所になってしまい、日本の法律により100万円以上の残高を保有することができない。住所変更のためには賃貸契約書の送付が必要であった。したがって、こちらも住居の契約を早めにすることが肝要である。