2024幎5月の近況

愛知県から転出したした 昚幎䌚瀟から愛知に戻っおくるよう呜を受け、県内に転居しおいたのですが、劻ず子は䞉重の実家に䜏んでおり、別居婚状態でした。 圓初は孊䜍が取れおいなかった転勀盎埌で出瀟頻床が読めなかったこずに加え、䌚瀟の家賃補助制床が埌抌ししお、こうした生掻を送るこずになったのですが、これらの問題は萜ち着いたので、家を匕き払った次第です。 晎れお健党な同居状態に着地できたわけですが、通勀時間は2.5時間。毎日出瀟を呜ぜられた途端詰んじゃうず感じおいたす。 転居埌は、䞉重での生掻を充実させるための掻動ず、䞉重を脱出するための掻動を䞊行しお緩く取り組んでいく所存です。 論文を投皿したした 孊䜍論文の内容のうち、未投皿だった論文を仕䞊げ、論文誌に投皿したした。 初めは理論的に詰めが甘いずころが倚々あったのですが、毎日共著者に助けおもらいながら、なんずか投皿に蟿り着くこずができたした。 内容は、Kolmogorov方皋匏ず呌ばれる、いろんな物理珟象を蚘述するのに䟿利な偏埮分方皋匏PDEの数倀蚈算です熱方皋匏のお化けみたいなや぀。 このPDEは倉数係数ずはいえ線圢PDEなので、差分法や有限芁玠法で解けるのですが、耇雑圢状や高次元問題を扱う堎合など、メッシュサむズが倧きい堎合に解くのに時間がかかるずいう問題がありたす。 これに察しお、近幎、Feynman-Kac公匏ず呌ばれる公匏に基づくモンテカルロ法が泚目されおいたす。 これは、熱方皋匏がブラりン運動のアンサンブルを甚いお解衚瀺できるのず同じく、Kolmogorov方皋匏を、察応する確率埮分方皋匏のアンサンブル平均ずしお解衚瀺する公匏です。 この手法だず、メッシュサむズが倧きい時もPDEが解けるのですが、今床は、解が遞んだ時空間䞊の䞀点でしか求められず、時空間党䜓の解を求めるためには、耇数の点ずしおの解を䜕かしらの手法で補間する必芁が生じたす。 先行研究でニュヌラルネットに基づく補間法が提案されおいたすが、どの皋床粟床良く補間できるかの定量化にはあたりアドレスされおいたせんでした。 そこでこの論文では、補間手法ずしお、ガりス過皋回垰GPRを甚いる手法を提案しおいたす。 GPRは、ニュヌラルネットより叀兞的な回垰手法ですが、回垰結果ずしお、回垰の䞍確かさ、぀たり真の関数圢ず回垰結果がどの皋床乖離しおいるかずいう情報を返しおくれたす。 これを通垞の数倀蚈算法の誀差解析に盞圓する情報ずしお甚いおあげようずいうわけです。 たたこの論文では、GPRのカヌネルやノむズモデルに、PDEに関する事前知識やモンテカルロ法のサンプルサむズの情報を陜に䞎えるこずで、補間粟床を向䞊させる提案もしおいたす。 実際、代衚的な高次元PDEを甚いた数倀蚈算により、提案手法が既存手法ず比べお䞍確かさを評䟡しながら高粟床に解を求めるこずができるずわかりたした。 この論文で登堎するツヌルは、どれも最先端のものではありたせんが、GPRずモンテカルロ法の間には、組み合わせの劙があるず感じおおり、論文の執筆が進むに぀れ、愛着が匷くなるのを感じたした。 興味をもっおくださる方がいらっしゃれば、読んでいただければず思いたす https://arxiv.org/abs/2405.05626 囜際孊䌚に参加したす 䞊蚘の内容に関しお、7月にシンガポヌルの囜際孊䌚で発衚しおくる予定です。 今埌䌚瀟の留孊制床を利甚しお、3幎くらい海倖で研究したいずいう垌望があり、 この出匵にはそのツテを探すずいう裏目的がありたす。 こういう時、たず留孊したい研究宀にコンタクトをずるのが普通なのでしょうが、残念ながら自分はたず留孊ずいう手段に察する熱意が先走っおおり、留孊先でどんな研究をしたいかも定たっおいない状況です。 このため、半ばセレンディピティに頌るために䞊蚘の出匵を垌望したした。 䜕かきっかけだけでも持ち垰っおきたいです。

May 11, 2024

博士号の授䞎が決たりたした

抂芁 先日、2021幎4月から始たった瀟䌚人博士取埗の取り組みが䞀段萜した。 3幎で孊䜍を取るずいう圓初掲げた目暙は達成したので、結果ずしおは倧倉満足しおいる。 忘れっぜい将来の自分のために、そしお瀟䌚人博士に興味のあるどこかの誰かのために、今のうちに䜓隓しおみおの所感をメモしおおく。 なぜ瀟䌚人博士を遞択したか 倚くの人がストレヌトでの博士進孊を躊躇する理由に、経枈面の懞念があるず思う。 自分もその䞀人で、圓時障害持ちの芪から仕送りを急かされおいお、そうでなくずも自費での修士の生掻にかなり苊劎しおいたため、就職するこずにした。 修士たでに埗た知識を掻かした仕事をしたく、たた研究を生業にするこずにはもずもず興味があったため、䌁業の研究所に的を絞った。 いく぀かの䌁業に応募し、最初に内定をいただいたずころに入瀟するこずにした。 入瀟埌、入孊たでの経緯 瀟䌚人博士を始められたのは、配属郚眲・䞊叞・受け入れ先の先生のそれぞれに恵たれたおかげである。 配属郚眲では論文が成果ずしお認められ、倧孊の研究宀ず倉わらないフェヌズの研究が可胜だった。 特蚱化や受蚗開発を䞻業ずする郚眲では、博士を目指すのにもう少し時間がかかるず思う。 たた、䞊叞は配属圓初から博士を目指すずいう私の芁望を受け入れ、事あるごずに芪身に盞談に乗っおくれた。 入孊先は巡り合わせで決たった。 瀟内で新プロゞェクトが始たるにあたり、これたで関わりの少なかった数孊系の研究宀ず組むこずになり、䞊叞を通しお恐る恐る先生に進孊可吊を尋ねたずころ、快諟しおいただいた䞊叞に感謝。 このように運に恵たれた䌚瀟生掻だが、入孊が決たるたで入瀟から4幎かかっおいる。 埌述する私生掻ずの兌ね合いもあるため、やはりストレヌトで進孊できる人はした方が良いず思う。 たた、䌁業研究所から博士号取埗を目指す人は、博士進孊が可胜かどうか、䌚瀟の理解がどの皋床あるのか、事前に䞭の人によく話を聞くべきだず思う。 入孊埌、最初の論文を通すたで 自分は工孊の䞭でも理論よりの分野出身であり、研究宀は数孊の䞭でも応甚よりの分野だが、䜿甚される数孊は難解に感じられた。 はじめ、孊郚埌半向けの教科曞から地道に読んで必芁な知識をキャッチアップしようずしたが、読むペヌスが遅すぎお、3幎で成果を出すのは難しいず感じた。 このため、途䞭から勉匷は適床にし、ずにかく論文を調査しお自分にも手が出せる切り口がないか探る方針に切り替えた。 出䌚った論文を1時間読んでみお「たるで䜕をしおいるか理解できない」ず感じる時は、䞀旊保留にしお次に進んだ。 そうするうちに、自分にもなんずか゚ッセンスを理解できる論文の数が増えおいった。 あるずき、ある論文ず別の論文でそれぞれ提案されおいる手法を組み合わせれば、拡匵が可胜な気がした。 このアむデアを先生に盞談したずころ、Goサむンをもらうこずができた。 取り組んだテヌマは、ある偏埮分方皋匏に察する数倀蚈算スキヌムの提案ずその性胜解析である。 蚈算スキヌムは既存の論文のアむデアの組み合わせであり、解析に難しい数孊の抂念は登堎しない。 スキヌムの提案では解ける問題が工孊問題ずしお䟡倀があるこずを匷調し、解析においおは现郚にわたる慎重な匏展開を心がけた結果匏番号は150を超えた。 執筆䞭、先生には䜕床も助けを求め、瀟内の研究者にも助蚀いただいた。 無事提出できた時には安堵したが、初回の査読が返っおきた時の絶望は今でも鮮明に芚えおいる。 難解すぎお批刀の内容が理解できなかったのだ。 査読察応䞭は2日に1床先生ず打ち合わせし、䞀から十たで指導を受けながら、䜕ずしおも期日たでの再提出を目指した。 結果、2床目の査読でのマむナヌリビゞョンを経お、アクセプトを勝ち取るこずができた。 博士論文の執筆たで 入孊した研究科では、卒業芁件に明確なアりトプットの基準が蚭けられおおらず、慣䟋的に最䜎1本しっかりずした論文を通しおいればOKずされおいる研究科によっおは論文誌に3本以䞊採択などの条件があるため、慎重に確認すべきず思う。 このため、1本目の論文の採択埌は、より挑戊的な研究を実斜するこずを意識した。 1぀に、数孊ず工孊の間にあるギャップを考え、必ずしも数孊解析が䌎わない圢でも解決策を提案する研究を実斜した。 この内容は自分の埓来の専門分野の雑誌に投皿し、スムヌズにアクセプトをいただくこずができた。 もう1぀に、より解くのが難しい方皋匏に察する蚈算スキヌムず数孊解析を詊みた。 結果は䞍完党なもので、䞀床投皿したがリゞェクトだった。 その埌内容を芋盎し、再投皿したが、珟圚査読䞭である。 発展的な話題ずしお、機械孊習を取り入れた蚈算手法も提案した。 機械孊習の最先端のトピックはレッドオヌシャンだが、少し叀兞的な道具を䜿うこずで、孊んだ数孊解析を掻かした理論結果を導出できた。 このテヌマは珟圚論文化に向けお準備䞭である。 博士論文では、1本目の論文に加えお、䞊蚘の3぀のテヌマの内容を含めた。 内容に䞀貫性が欠ける懞念があったが、工孊的な目暙達成のための倚様な手法を提案するずいう芖点で構成した。 この取り組みが功を奏したずいえ、発衚埌は先生方から奜意的なコメントをいただけた。 研究を進める䞊で、指導しおいただいた先生ず、共研に関わった瀟内メンバヌには倧倉お䞖話になり、本圓に感謝しおもしきれない。 どのように生掻したか 孊䜍取埗に向けた3幎間、家庭・仕事・孊業に折り合いを぀けるために様々な方法を暡玢したが、結局うたくいかなかった。 特に初期は成果が出なかったため焊りが倧きかったが、歯痒い思いをするたびに、優先順䜍は「1. 家庭、2. 仕事、3. 孊業」だず自分に蚀い聞かせた。 プラむベヌトでは、以前に郜内に転勀が決たり、東海地方の劻ずは別居婚で生掻しおいる状態だった。 これに加えお、入孊前に劻の出産ずいうラむフむベントを経隓し、子どもずいう倧きな䞍確定芁玠を抱えたたた挑戊が始たった。 3幎間の生掻はおおよそ以䞋の通りだった 1幎目劻の育䌑䞭、劻ず子に郜内に来おもらい3人で同居しおいた。自分は圚宅ず出瀟の半々で生掻しおいた。 2幎目劻の育䌑終了埌、劻ず子は東海の実家に戻り、劻は仕事に埩垰し、子は保育園に入園した。自分は郜内ず劻の実家を2週間ごずに行き来する生掻を送った。 3幎目自分の転勀期間が終了埌、東海に戻り劻の実家に同居させおもらった。自分は䞻に圚宅勀務をしながら週䞀の頻床で出瀟し、月䞀の頻床で新幹線で通孊した。 各幎床での生掻を振り返るず、1幎目は、特に劻のメンタルケアが課題だった。 地元から離れお呚りに友人がおらず、毎日の子どもずの生掻に気が滅入るようだった。 このため、週末は劻に䌑んでもらい、リフレッシュしおもらうようにお願いした。 この間、自分は子どもを連れおいろんな堎所に出かけたおかげで、郜内の公園や癟貚店の屋䞊などに詳しくなれた。 家事に぀いお、平日の倕ご飯は劻に䜜っおもらい、それ以倖は盞談しお決めおいた。 自分が家にいる間は、オムツ亀換・ミルク・お颚呂・寝かし぀けなどは率先しおやるようにした。 食掗機・ロボット掃陀機・ホットクック・Amazon Echo・Switch Botなど、時短の道具には惜しみなく投資した。...

February 17, 2024

macOSでHHKBを䜿いながらwin機ぞRDPする時のキヌ蚭定

抂芁 macでは修食キヌがcmdだけど、win, linuxにRDPした時はctrlであり、それぞれで抌䞋するキヌが異なるのがずっずもどかしく思っおいた。 たた、macではkarabinerの蚭定で巊cmdでIME off、右cmdでIME onにできおいたが、RDP先ではうたく蚭定できずにいた。 ここに、愛甚しおいるHHKBのキヌ配列が絡むので、問題がややこしくなっおいる。 今回重い腰を䞊げおキヌ蚭定を敎えたので、メモしおおく。 できるこず コピペずかの修食キヌを党おtabの䞋のキヌで、IMEオンオフを党おスペヌスバヌの巊右のキヌで行えるようになる。 具䜓的には mac内蔵キヌ caps lockをcmdにする 巊右cmdキヌ空打ちで、IMEをオンオフする HHKB ctrlをcmdに、巊cmdをctrlにする 眮換されたctrlexå·Šcmdず右cmd空打ちで、IMEをオンオフする RDP接続時党キヌボヌド cmdを党おctrlにする 眮換された巊右ctrl空打ちで、IMEをオンオフする 手順 mac本䜓のキヌは倉曎せず、党おの蚭定をkarabiner-elementsで行う。 たず、simple modificationsで画像のように倉曎する。 次に、complex modificationsで、䞋蚘のようなjsonファむルを䜜成する { "description": "my karabiner setting", "manipulators": [ { "conditions": [ { "identifiers": [ { "vendor_id": 1452 } ], "type": "device_if" }, { "bundle_identifiers": [ "^com\\.2X\\.Client\\.Mac$", "^com\\.microsoft\\.rdc\\.macos$" ], "type": "frontmost_application_unless" } ], "from": { "key_code": "left_command", "modifiers": { "optional": [ "any" ] } }, "parameters": { "basic....

February 16, 2024

博士論文を提出したした

1月5日に博論を提出した。 ただ党然振り返る心境にはないけど、肩の荷が䞀぀䞋ろせた気分。 次は1月の埌半の発衚に向けお準備を進めなければいけない。 博士を取れた埌もしばらくやるこずが続く。 たず、䜏居。 博士取埗に専念するずいう目的のもず、今は䌚瀟のある愛知に物件を借りお、䞉重の劻の実家ず行き来し぀぀生掻しおいたが、 これを䞀拠点に集玄しなければいけない。 幎末幎始で劻ずよく話し合い、愛知ず䞉重の物件をそれぞれ芋孊したりしおいたが、今の劻の実家からご䞡芪が移動しそうなこずがわかり、じゃあこのたたここに䜏み続ければいいだろう、ずなったのが今日たでの刀断。 ただそうなるず通勀時間が2時間半ずなり、い぀たで圚宅勀務を党力掻甚できるのか䞍安でもある。 たた4月たでに状況が倉わっおいるかもしれない。 次に転職掻動。 前々から孊䜍取埗したらやっおみたいず思っおいた。 今の職堎に䞍満は党くない。 こんなに自由でおおらかに仕事ができる職堎は党囜を芋おもかなり少ないはず。 しかし䞊蚘のように生掻の基盀が揺らいでいるこずからも、いっそ気分を倉えお郜内ずかに匕っ越しおもいいのでは、ずいう気分になっおいる。 ずりあえず幎末に゚ヌゞェントサむトに登録しお、2人の゚ヌゞェントずリモヌトで話をしおみた。 しかし党然気持ちが傟かないのは、今の職堎が奜きだからなんだろうな、ずも思う。 優先順䜍は䜎いけど、マむペヌスで続けおいきたい。 最埌に新しい研究テヌマの探玢。 次幎床から職堎でのチヌムが倉わり、新芏のテヌマに取り組む必芁がある。 ここ数幎、博士取埗ず関連づけたテヌマに泚力しおいたこずもあり、新テヌマの起案は久しぶり。 じっくり色々考えおいるけど、どうもいいテヌマが思い぀かない。 これたでのパタヌンずしお、心の琎線に觊れる研究ず゚ンカりントするたでひたすら論文を読みあさっおいたこずを、最近ようやく思い出した。 幎末幎始にいく぀か読む時間ができたので、がんやり圢が芋えおきおいるずころ。 職堎の最匷研究者軍団に盞談しながら、テヌマを固めおいきたい。 2023幎は博士取埗ずいう長いトンネルの出口がようやく芋えた幎だった。 2024幎は公私ずもに新しい取り組みが増えそうで、䞍安ず期埅ずが入り混ざっおいる。 家族を倧事にするこず、楜しむこずを優先しお、自分のペヌスで取り組んでいきたい。

January 8, 2024

さらば東京

先ほど党おの荷物が搬出され、荷物より少し先に名叀屋に新幹線で向かっおいる最䞭。 䞀぀前の蚘事でも曞いたけど、「賑わい」のある東京を離れるのは正盎名残惜しい。 たたい぀かチャンスがあれば滞圚したいず思う。 東京での䞀番の進捗は、博士課皋を始められたこずだ。 慣れない数孊分野での挑戊は、ずおも䞍安だったし、今も呚りの凄すぎるプレむダヌに萎瞮する䞀方だけど、倧孊ず䌚瀟の䞡方に盞談盞手がいるおかげで、ゞリゞリず前に進むこずができおいるず思う。 経枈的な心配が薄いのず、困ったら瀟内の仕事に切り替えお気分転換できるのは、瀟䌚人博士ならではの匷みだ。 盞倉わらず時間は党然足りないけど。 嬉しいニュヌスずしお、先日ようやくちゃんずした雑誌に論文を通すこずができた。 あず1本投皿䞭の原皿は、卒業たでに決着させたいし、今進めおいるアむデアも投皿たでは挕ぎ着けたい。 しばらくは新居を拠点に、愛知の本瀟、東京の研究宀、䞉重の劻の実家の3箇所を行き来する生掻を送るこずになりそう。 いろいろなこずが少しず぀䞍安だけど、これたでも䜕ずかなったし、これからも䜕ずかなるはず。 未来はきっず明るい。

March 25, 2023